ヒトつなぎ。

応募対象の概要

大雨による、川の氾濫が起きた際の浸水のための避難及び滞在施設である。日常時は「人とのつながり」を生む、まちに開く場所にするために商店や食堂、地域相談センターなど、地域の人が日常的に使うことのできる施設になっている。日常で生まれる「人とのつながり」が災害時の備えになると考え、この建築を設計した。

フェーズフリーな性質の概要およびアピールポイント

いつもの暮らしを豊かにするために、フェーズフリーの考え方を利用できるのではないかと考え、「世代間」と「地域の中の施設」というものに注目した。普段の生活では異なる年代の方と関わる機会は少ない。また、「施設」というのはとても閉塞的なイメージがあり、そこにいる人としか関わることができない。その二つのフェーズをフリーにするために「高齢者」と「産前産後の母親」をフォーカスした。その二つのコミュニティは既存の施設では別々の建築に分けられていて、関わる機会が少ない。1階は地域の人が自由に使えるようになっていて、普通に生活していても関われない人たちが関わることができることが、この建築の強みだと考える。

日常時 ヒトつなぎ。(日常時)

日常時での人とのつながりが、災害時の備えになると考えたため、地域に開くことで様々な世代の人が使用することができる施設にした。特に、「高齢者」と「産前産後の母親」という地域の中で孤独や不安を感じているであろう人を対象に、人とつながる機会になるアクティビティを計画した。

非常時 ヒトつなぎ。(非常時)

大雨による川の氾濫が起きた際の浸水のための避難施設であり、一時滞在も可能な避難所である。避難生活をより快適に過ごすために、家の構成を参考にした。個人の避難生活拠点のかたまりの間に、人とのふれあいスペースがあり、リビング的役割を担っていて、避難生活の中でも人と関わることができる空間構成になっている。