マザーズバッグ M+

応募対象の概要

災害発生時、3日分の荷物を収納でき避難時には両手が空くことを重視しました。また、簡易ベッドのクッション性は乳幼児がSIDSを引き起こさないようやや硬めとし、日常時にも使用できる災害避難を想定したマザーズバッグを制作しました。

フェーズフリーな性質の概要およびアピールポイント

日常時には、1日分の荷物を収納して外出したり簡易ベッドはアウトドアや外出先でのお昼寝に使用したりすることができます。災害発生時には、子どもの生活物品3日分の荷物を収納でき、避難時に両手が空くことを重視しています。また、簡易ベッドのクッション性は乳幼児がSIDSを引き起こさないようやや硬めとし、付属のライトを装着することで暗い中でのおむつ替えや授乳も可能です。鞄本体の重量は880g、1日分の荷物を入れた重量は2.6kg、3日分の荷物を入れた重量は4kgでした。
※SIDS(乳幼児突然死症候群)とは、それまで元気だった赤ちゃんが事故や窒息ではなく眠っている間に突然死亡してしまう病気のこと
日常時 M+(日常時)
日常時には、1日分の荷物を収納して外出したり簡易ベッドはアウトドアや外出先でのお昼寝に使用したりすることができます。
非常時
災害発生時には、子どもの生活物品3日分の荷物を収納でき、避難時に両手が空くことを重視しています。また、付属のライトを装着することで暗い中でのおむつ替えや授乳も可能です。
カテゴリ
C
被害のレベル
04
プロブレムの種類
活用タイミング
汎用性評価
73 /100点
汎用性

収納量が多く、手拭き・口拭き入れ用と貴重品用のポケットが付いていて、広げると乳幼児のお昼寝用ベッドにもなるため、日常時の「Why」で特に評価が高かった。子どものための3日分の荷物を収納して両手が空いた状態で避難所等へ移動できるため、非常時の「Where」でも評価された。また、ハーネスが簡単に着脱できるため、抱っこ紐との併用も可能で、付属のライトを装着することで暗い中でのおむつ替えや授乳もしやすいことから、非常時の「When」と「Why」でも評価が高い。

有効性評価
71 /100点
有効性

大きな容量や便利なポケットに加え、外出先やアウトドアで簡易ベッドとして使用でき、クッションは乳児のSIDS予防のため硬めの素材を使用しているなどの点で、「日常時のQOL影響能力」が高評価であった。避難のための移動や避難所での生活において、子どものための3日分の荷物が入り、付属のライトで夜間でもおむつ替えや授乳もしやすいことから、「非常時のQOL影響能力」と「機能面デザイン」で評価が高かった。このバッグを普段から使うことで、非常時の行動をイメージできるため、「災害想起」にもつながる。

総評

一般的なバックパックと比較して、巾着のように大きく口を広げてたくさんの荷物を収納でき、中身を取り出し床に置いて展開すると乳幼児のベッドとして使用できる。こうした子育て中の便利な機能が「有効性」の評価を高めている。背負って移動する際には、抱っこ紐との併用も可能で、付属のライトによりおむつ替えや授乳もしやすいことから、日常の外出先やアウトドア、非常時の移動や避難所生活でも活用できることから、「汎用性」の評価が高かった。

http://マザーズバッグ%20M+(総評)
受賞者コメント
「マザーズバッグ M+」は、いつもは大容量で赤ちゃんのお昼寝ベッドに、もしもは赤ちゃんとの避難所生活に便利なマザーズバッグ。予測不可能な状況において、日常使いすることでもしもの時もすぐに持ち出すことができ、親御さんや赤ちゃんが少しでも安心して過ごせるものとすることで、不安の軽減にもつながる。帝塚山大学 居住空間デザイン学科での卒業制作。
村上 華優希
受賞者プロフィール
村上 華優希