応募対象の概要
自治体と住民をつなぐ情報プラットフォーム。住民はアプリを通して暮らしを支える情報や命を守る情報を受け取る。かつて回覧板や防災無線が担っていた機能のデジタル移行をいちはやく達成。役場の業務を効率化し、即時性の高い情報発信を可能とした。さらに地域サービスにアクセスするハブとしても活用されている。
フェーズフリーな性質の概要およびアピールポイント
自治体は地域住民に対し、日常生活の支援から有事下の保護に至るまでまさにフェーズフリーに責任と役割を担います。住民にとって自治体からの情報はインフラともいえる重要なものです。本アプリは従来の連絡手段が抱えていた課題をデジタルの特性で解決したものです。例えば紙媒体の印刷・配布の手間が省かれたことで発信の即時性が高まり、防災無線の聞き損じなどの問題も繰り返し再生できることで解消しました。デジタルの利点の一方、常に意識したのは地方が抱える高齢化の背景です。本アプリは誰にとっても分かりやすく初見で扱えるUIUX設計を特長としており、誰一人取りこぼさない情報インフラの提供を目指しています。
例:独居高齢者の見守り、買い物支援、乗り合いタクシー予約、ワクチン接種予約等
カテゴリ
被害のレベル
プロブレムの種類
活用タイミング
汎用性評価 /100点
地域コミュニティでおこなわれてきた回覧板や電話の役割を、タブレットとアプリを通して円滑にいちはやくおこなえ、デジタルの双方向性を活かしてサービスへのアクセスが容易になったため、日常時の「Where」「When」「Why」で評価された。災害発生後の避難所生活においても、常に自治体からの最新情報を受け取ることができ、配信側も即時性の高い情報を必要なタイミングで伝達することができるため、非常時の「Where」「When」「Why」で高く評価された。
有効性評価 /100点
大きな画面で分かりやすいアプリの活用によって、地域サービスへのアクセスが容易となり、高齢者のための支援も進むことから、「日常時のQOL影響能力」と「機能面デザイン」で高く評価された。端末を携行して避難することで、常に自治体からの最新情報を受け取ることができ、配信側も、現場から重要な情報を得ることができるため、「非常時のQOL影響能力」でとても評価が高い。また、毎日活用することで「災害想起」を促し、「開発促進」と「意識向上」にもつながる。
総評
一般的な自治体の情報伝達と比較して、インターネットによるタブレットとアプリを活用した双方向の通信手段は、在宅避難や避難所生活においても効果的であるため、「有効性」の評価が高くなっている。アプリのUIは、大きな画面と高い操作性で、高齢者にも使いやすいものとなっており、文章・画像・音声を組み合わせて確実に情報を届けられ、さらに日常時から高齢者の見守りや買い物のサポートにも活用できるため、「汎用性」の評価を高めている。
受賞者コメント
従来から市町村の災害情報は防災行政無線を例に音声で聞くことが主流であったが、十分に内容を聞き取れない、聞き逃すという問題があった。東日本大震災を契機に、この問題解決だけでなく「日常利用するものこそ災害時利用が可能」をコンセプトに「ライフビジョン」を開発。日頃の回覧情報やデマンドタクシー予約など様々なサービス利用に対応。「文字・画像・音声」を活かした誰でも簡単に利用できるデザインと日常から災害まで幅広く活用できる点が評価され普及が進む。本受賞を受け、さらにフェーズフリーの重要性を訴えて行きたい。
受賞者プロフィール
株式会社デンソー 






